レビュー:ECS 小型PC LIVA MINI PC KIT OS Windows8.1 with Bing 搭載モデル 64GB LIVA-C0-2G-64G-W-OS
ECS 小型PC LIVA MINI PC KIT OS Windows8.1 with Bing 搭載モデル 64GB LIVA-C0-2G-64G-W-OS
この商品、実際に購入したのは1年以上前なので、今なら別の商品の方がお薦め
↓これとか
Intel Compute Stick スティック型コンピューター Windows 10 Home インテルAtom x5-Z8300 プロセッサー 搭載モデル BOXSTK1AW32SC
私の家ではテレビにhdmiでつないで使っているが、スティックPCとくらべると、排熱に優れている(と思う。いかんせん比較対象のスティックPCがない)。
主な用途は子供がYouTubeやdアニメを観たり、簡単な調べものに利用している。
その程度の処理なのでフリーズやコマ落ちはない。
このサイズであればテレビの裏側に両面テープで貼り付けることも出来る(が排熱の面でお薦めしない)し、置き場に困るような事もない。
また、標準で有線LANが使えるのも良い。
Libre office辺り入れておけば簡単な文書も問題なし。
もちろんブログ更新ぐらいなら全く問題なし。
ただ、後継機がろくにないので同じ用途ならスティックPCで排熱のよさそうな機体の方が価格面含め幸せになれそう。
書評:限界集落(ギリギリ)温泉
著者の鈴木みそというとアラフォーな私世代だとファミ通での連載を思い出すところ。
この作品は地域おこしがテーマその手法としてSNSやオタクを使っていくというところが特徴。
実際、様々な地方自治体などが生半可な知識で流行りの手法を採り入れようとして撃沈している。ゆるキャラ×SNSみたいな。
私みたいな薄いオタクがみても、そりゃダメだわ、となるようなのが多い。
その点著者はよくわかっており、読んでいてもそりゃダメだわってのがあまりない。
また地域おこしに限らず今後のビジネス手法として参考書的としても読める。
地産地消は当たり前として、通販するな、造型師が手作りで作るとか、価値を創るということはどういうことかを考えさせられる。
レビュー:耐風自動開閉折りたたみ傘UM-001
Amazonで2,000円以下で買えるこの折りたたみ傘。お世辞にもコンパクトではないが、折りたたみ傘特有の脆さが全くない。
ペットボトルよりは軽いがそれなりの重さがある。
大人の男性でも小さいということはない。
ワンタッチで傘が開く。その点は非常に良い。
この傘の弱点は折りたたむ時の固さ。正直女性では畳めないと思うぐらい固い。
使っているうちに多少柔らかくなるのかも知れないが固い。
その点から男性向けな折りたたみ傘ではあるが、2,000円以下なら十分買いと言える。
書評:終身旅行者PT 資産運用、ビジネス、居住国分散 ―― 国家の歩き方 徹底ガイド
終身旅行者PT 資産運用、ビジネス、居住国分散 ―― 国家の歩き方 徹底ガイド (現代の錬金術師シリーズ)
本書はずーっと旅人として生きる生き方について記している。と思いきや実はちょっと毛色が違う。
その肝は租税や天災リスクを和らげ何があっても全てを失う事を避けるにはどういった生き方があるのかといった趣旨と言える。
まず、本書で最初に述べているのは、今後考えられるリスクを織り込んで今生きているこの日本が今後どの様になっていくのか、3つのシナリオをシミュレーションしましょうと。
- 楽観シナリオ
- 普通のシナリオ
- 悲観シナリオ
この中で日本の天災リスクには以下のようなものが挙げられる。
地震、火山、台風、洪水、土砂災害
また、日本の構造からくるリスクとして
少子高齢化を述べている。
そうした中で、今後全てを失う事無く生きていく為には
- 居住
- 事業
- 財産
を国をまたいで分散していく事が重要である。
更に踏み込んで6つの旗(フラッグ)として
- 国籍を持つ国
- 事業を行う国
- 居住する国
- 資産運用する国
- 余暇を楽しむ国
- 寄付をする国
に分けてそれぞれ国を行き来して生きていくことを紹介している。
そのためにどういった国があるのかをページを割いて紹介している。
・・・これは普通の日本人にはハードルが高過ぎでは無かろうか。
まず普通の日本人は国籍、事業、居住は日本になってしまう。
出来ることは精々投資する国を日本以外にして、余暇を過ごす国を持っていざという時の為に慣れるぐらいが精々。
しかし、思考実験としては非常に興味深い。
我々は3.11を経験したことにより、この国は積み重ねたものを一瞬で失う事が起こり得る国であることを再認識した。
また少子高齢化社会は確実な状況において全員が豊かになれる国でもない。
その一方でこれから成長していく事がほぼ確実な国もある。
これをどう考えるかがポイントとなる。
以下私の私見になるが、日本から移動しなくても沿岸部から距離とれば津波の脅威は減らせる。
地震は津波と土砂崩れさえ避けられれば、日本の建築物であれば大きな被害を受けることは少ない。
他方、海外をみると震度4程度で壊滅する都市が多い。
地震リスクを比較する時に日本との比較においては単純比較すると見誤ると思う。
内陸部の程よい地方都市で地盤や土砂崩れの危険が少ない場所ならそこまでリスクがあるとは思えない。
熊本の地震でその前提が崩れたと言うかも知れないが、指摘のとおり震源地は厳しい。
ただ、震源地からある程度はなれれば被害はかなり小さくなる。
内陸部の地震は被害が局所的といえる
書評 フリー <無料>からお金を生みだす新戦略
本書で驚くべき点は、2009年出版であること。
本書に先立ってWIREDで特集連載していたことを考えれば2007~2008年、iPhoneでいえば3Gから3GSの頃、Facebookの日本語版がリリースされた辺りにここまで言及している事。
そこを考えれば先日紹介したMAKERSのでの主張は10年もかからず実現するのかもしれない。
本書の主張は、コストが無料ないし無視出来るようなものは、いずれ無料になると述べている。
その様な中、デジタル情報は複製や伝達にほぼコストがかからない。いずれ無料になるのであれば、無料にした上でお金を生みだす戦略を練るべきと主張している。
近年のwebサービスを考えれば多くのサービスが無料で提供されている。その上で様々なマネタイズ手段を構築している。
Dropboxは追加のストレージで収入としている。Evernoteはアップロード制限と端末利用数。フル活用する中で必要なってくる部分を絶妙に課金している。それでいて無課金でも十分実用的。
書評:MAKERS 21世紀の産業革命が始まる
本書はワイヤードの編集長クリス・アンダーソンのロングテール、フリーに続く3冊目。
本書の主張は
- モノを作る敷居は下がり企業の専売では無くなっている
- また売るための障壁も小さくなっている
- 資金調達の手段も多様化している
- 今後はものづくりにおいても個人の台頭が進む
そもそもwebビジネスにおいては、巨大企業が新興企業に敗れていく状況が続いている。
NTTが作ったgooが検索で覇権を握ることはなかった。覇権を握ったのはGoogle。
SNSでは登場人物にすらあがっていない。
このような事態が、ものづくりにおいても今後は進むというのが本書の主張。
ものづくりにおいては、試作品作ることが必要になるが、この試作品作る過程が3Dプリンター、アルディーノ(プログラム可能な制御部品)の登場で個人でも可能になった。
また、設計図さえあれば小ロットでも製造を請け負う業者が出てきている。
資金調達に関してもキックスターターのように資金調達と販売を兼ね備えたクラウドファウンディングも登場している。
今までであれば、アイデアはあっても実現出来なかった事が、今はアイデアさえあれば様々な実現手段がある。
さあ、一歩踏みだそうと言うことらしい。
と言っても、実際に踏み出す人はどのくらいいるのだろうか?
例えば、コミケでは商業誌顔負けの出版が既にできている。
じゃあ、実際にコミケで同人誌作る人は一部。
メイカーにおいても同じことだと思うが、今まで存在していなかった事が今後誕生することは注目するべきことと言える。
書評:年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学
年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学について。
この本の主張はおおざっぱにいうと
- 年収には学歴より住んでいる場所の影響が大きい
- 情報化が進めば進むほどその傾向は加速する
- 地方都市が化けるためには吸引力の強い企業家が必要
例えば、東大卒の学生が過疎化の村で働いた場合と、高卒でアメリカ西海岸のスタバでアルバイトした場合、後者のほうが年収が高くなる。西海岸ではなく、六本木ヒルズあたりでも同じことが言える可能性が高い。
かつては情報化によって、立地の壁がなくなるなどということが考えられていたが、実際に起こっていることはその逆である。
例えば、下火になってしまったが、スマホのガチャゲーの制作会社は結局のところ東京に集中している。それは、要望に応えられる技術者が東京にしかいないから。
スマホゲーそのものは田舎でも作れるはずだが、それにこたえられる人材がいない。そのため、初めから選択肢から田舎が外される。
かつては、田舎の振興策の王道は製造業の誘致であったが、アメリカではかつて製造業でにぎわった町はラスト(さび)ベルトとよばれ衰退が著しい。デトロイトはかつて自動車産業で栄えたが、今では見る影もない。
日本においても、かつて製造業で栄えた町からかつての賑わいは消えている。夢よもう一度と、製造業を誘致し、仮に誘致成功しても、あっさりと海外移転してしまうのが現状。
一方で、繁栄している町、例えばシアトルは何故繁栄したのかという点について、本書では、ビルゲイツがシアトルに、何故か本社を構えたからと分析している。
その結果、様々なソフトウェア企業がシアトルで起業し、地場のコーヒー屋、スターバックスは世界企業になった。
などと考えると製造業誘致より旨い店誘致の方がいいのかもしれない。