書評:MAKERS 21世紀の産業革命が始まる
本書はワイヤードの編集長クリス・アンダーソンのロングテール、フリーに続く3冊目。
本書の主張は
- モノを作る敷居は下がり企業の専売では無くなっている
- また売るための障壁も小さくなっている
- 資金調達の手段も多様化している
- 今後はものづくりにおいても個人の台頭が進む
そもそもwebビジネスにおいては、巨大企業が新興企業に敗れていく状況が続いている。
NTTが作ったgooが検索で覇権を握ることはなかった。覇権を握ったのはGoogle。
SNSでは登場人物にすらあがっていない。
このような事態が、ものづくりにおいても今後は進むというのが本書の主張。
ものづくりにおいては、試作品作ることが必要になるが、この試作品作る過程が3Dプリンター、アルディーノ(プログラム可能な制御部品)の登場で個人でも可能になった。
また、設計図さえあれば小ロットでも製造を請け負う業者が出てきている。
資金調達に関してもキックスターターのように資金調達と販売を兼ね備えたクラウドファウンディングも登場している。
今までであれば、アイデアはあっても実現出来なかった事が、今はアイデアさえあれば様々な実現手段がある。
さあ、一歩踏みだそうと言うことらしい。
と言っても、実際に踏み出す人はどのくらいいるのだろうか?
例えば、コミケでは商業誌顔負けの出版が既にできている。
じゃあ、実際にコミケで同人誌作る人は一部。
メイカーにおいても同じことだと思うが、今まで存在していなかった事が今後誕生することは注目するべきことと言える。