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書評 情報立国・日本の戦争

今日は情報立国・日本の戦争 大国の暗闘、テロリストの陰謀 (角川新書)を読んだ感想。kindle版を購入。

著者の山崎文明氏は情報セキュリティの専門家で実務経験が多い実務家。

本書では様々な情報セキュリティの事件の実例を示しており、情報セキュリティ対策をたてる上では、理論も重要だが様々な手口を知っていることがより重要であるという信念がよくわかる。

情報セキュリティ対策そのものは何ら価値を生み出さないばかりか、利便性を低下させることが非常に多いことから、導入する情報システム部門ではその必要性が理解されても、利用部門ではなかなか理解されない。

そういった利用部門に重要性を理解してもらうには、結果の重大性を知らしめることが重要となる。

また、セキュリティ対策にはそれ相応の投資が必要。同様に結果の重大性を示して投資の必要性を理解してもらうことも重要となる。

そういった意味で、本書の豊富な事例は役に立つ。

さておき、タイトルと内容はイマイチ合っていない気がする。このタイトルを読んで、実際は情報セキュリティの事案集であることはイマイチ伝わらないのではないだろうか。

また、事例がデカい事件が多いのでピンと来ない面もある。